江戸期には紀州徳川家の御用菓子処だった駿河屋の店先です。

 数少ない明治期の和歌山城下の商店の写真です。軒先の看板と共に時代を感じさせる軒灯は、この時期の商店ではよく見られるものですが、屋号や店で扱う品を書いてあって看板にもなっていました。

 写真は明治四十二(一九〇九)年刊『和歌山と和歌浦』からの引用です。この頃の駿河屋は和歌浦にも店舗を構え、同書には和歌浦出店の写真も掲載されています。

 (古書肆紀国堂=和歌山市築港1︱11、073・499・8039=店主の溝端佳則さんのコレクションを紹介します)

(ニュース和歌山/2018年6月2日更新)