和歌山市と海南市は、地震時に自動で電気を遮断する感震ブレーカーの設置を進めている。65歳以上だけの世帯、障害で支援が必要な人が暮らす家など、自力でブレーカーを切って避難するのが難しい世帯を対象に設置費の補助を今年度、スタートさせた。

 東日本大震災の本震による火災111件のうち、過半数が電気関係の出火で、揺れに伴う電気機器からの出火や、停電が復旧した際に発生する通電火災が原因だった。

 感震ブレーカーは一定以上の揺れが起こると、ブレーカーやコンセントの電気を自動的に止める器具。分電盤に内蔵や後付けするタイプ、コンセントに取り付けるタイプ、揺れによる重りの落下やバネの動作でブレーカーを切る簡易タイプ(写真)などがあり、設置費用は簡易タイプで3000~4000円、工事が必要なものは5~8万円程度かかる。

 和歌山市は購入費と設置費を対象に上限1万円、海南市は設置費の2分の1以下、5000円を上限に補助している。和歌山市地域安全課(073・435・1005)、海南市危機管理課(同483・8406)。