もとは紀州藩主が紀三井寺を遥拝する施設として建てたものですが、一般庶民にも開放され、西国巡礼者などでにぎわう様子が『紀伊国名所図会』に描かれています。

 写真の観海閣は慶応三年に再建されたもので、大部分がケヤキ造りであったと伝わります。海面に突き出た部分の石柱及び階段は花崗岩製です。

 今の建物は昭和三十六年の第二室戸台風のため倒壊し、翌年コンクリート造りで再建されたものです。

 紀国堂店主の溝端佳則さんのコレクションを紹介します。

(ニュース和歌山/2019年8月17日更新)