深山にあった重砲兵連隊の営門です。右の門柱に「重砲兵第三連隊」とありますので、1907(明治40)年〜18(大正7)年の撮影とみられます。門を入った所は広場で、奥の横長の建物は厩舎です。営門前に人力車が待機し、将校と思しき人物を乗せた人力車は加太方面に向かうところでしょう。

 右側に待機する人力車の背後には人の背丈よりやや低い土堤が見えていて、敷地を取り囲むように設けられていました。現況写真には写っていませんが、左側に公衆トイレがあり、すぐ東側に土堤の痕跡があります。

 紀国堂店主の溝端佳則さんの古写真コレクションを紹介します。

(ニュース和歌山/2020年8月29日更新)