新在家橋から南東方向へ、大門川沿いに桜並木が続きます。写真は2009年撮影ですが、今も残るこの景色が私たちのお気に入りです。「大人になって県外へ出ても、桜を見ると故郷を思い出してほしい」との願いを込め、娘が小学校に入学した29年前に植えました。以後、自治会みんなで大切に育て、春には提灯を付けて夜桜を楽しみ、短歌や俳句をつづった短冊を枝に吊します。川には鯉やカメが暮らし、桜の花と共にいつまでも見ていて飽きない風景です。

 (芝時計店 芝 久芳さん・里美さん)

 和歌山市の市街地を流れる内川を切り取った1枚を紹介する「MIZBE SCENE(ミズベ・シーン)」は隔週土曜号で連載します。