和歌山県内には様々な偉人たちの功績をたたえて造られた石碑や施設があります。今回は紀の川市のM・Mさんから届いた「華岡青洲を顕彰するもので青洲の里がありますが、大阪にもあると聞きました。どこに、なぜあるの?」です。

青洲の里にある華岡青洲の像

 華岡青洲は江戸時代、世界で初めて全身麻酔を使った手術に成功した医師として有名です。

 青洲について学べる施設が、出身地の紀の川市にあるのは分かりますが、大阪にもゆかりの地があるのでしょうか? 

 

 

 

 

 

 


華岡流を全国に広めた場所

 「華岡青洲を顕彰するものが大阪のどこに、なぜあるの?」。青洲の里に聞くと、「直接、青洲を顕彰するものではありませんが、大阪市の中央公会堂前に『華岡流外科顕彰碑』があります」とのことでした。

 青洲が全身麻酔手術を成功させた後、医術を学ぼうと大勢の入門希望者がやってきました。そこで、現在の青洲の里がある地に医学塾と診療所を兼ねた「春林軒」を開設。華岡流医術をさらに広めるため、弟の鹿城(ろくじょう)に大阪へ出るよう指示し、1816年、大阪市北区中之島に春林軒の分塾「合水堂」を造りました。これを機に華岡流は全国へ広がり、2000人以上が医術を学びました。

 この功績をたたえ、2015年に日本医史学会、青洲と鹿城の子孫が、合水堂のあった場所に「合水堂華岡流外科顕彰碑」と刻んだ石碑を建てました。

 ところで、紀の川市の青洲の里に6日、農産物直売所がオープンしました。青洲の偉業について学んだ後、健康を意識して新鮮野菜を買ってみては?

(ニュース和歌山/2022年3月19日更新)