紀の川市のネネコさん(33)からのご質問です。「お人形の奉納で有名な淡嶋神社。お人形だけでなく、恋愛関連のお願いができるって本当でしょうか? お人形のイメージが強いですが、本当なら祈願にぜひ行ってみたい」です。

 和歌山市加太にある淡嶋神社。春の雛流しが季節の風物詩として知られる歴史ある神社です。人形の奉納があまりに有名ですが、恋の願いも聞いてもらえるのでしょうか。前田智子宮司にうかがいました。

 


 

女性見守る神様を祀る

 「淡嶋神社で恋のお願いができるって本当?」。前田智子宮司に聞きました。

 淡嶋神社の祭神は少彦名命(すくなひこなのみこと)、 大己貴命(おほなむじのみこと)、 息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)です。

 うち少彦名命は、医薬の神様で、婦人病、安産の願いを聞いてくれると伝わります。「一寸法師のモデルになったと言われる小さな神様で、男尊女卑に陥らず、女性の気持ちが分かると言われます」
 江戸時代には紀州徳川家にお姫様が生まれると、初節句に人形を淡嶋神社に奉納しました。「女性の一生の幸せを守る神様として知られ、良縁、出産、健康を祈る女性の参拝を集めました」

 拝殿裏の高台には「遷使殿(せんしでん)」(写真)があります。少彦名命の使いであるカエルの像が数多く置かれ、恋の願いを届けてくれる恋愛成就のパワースポットとして知られます。「いい人が見つかりました。結婚します。無事出産しましたと赤ちゃんを抱いて来てくださる方もいらっしゃいますよ」と前田宮司はほほえみます。

(ニュース和歌山/2021年5月22日更新)