普段、何気なく通っている道ばたにも、謎はあります。今回は和歌山市の40代男性から届いた「和歌山城の南側に小さなお城があるが、あれは何?」を調査します。

 この小さなお城は三年坂通り沿い、和歌山城の駐車場に入る不明門の向かいにあります。よく見ると、石垣模様の中央に警察のシンボルマーク、桜の代紋が見えますね…。

道路を通ると目に入る

 


 

観光シンボルねらった信号機制御機ボックス

 「和歌山城の南側に小さなお城があるが、あれは何?」。県警交通規制課によると、「信号機の制御機ボックスです」との回答でした。

 1995年のNHK大河ドラマが「吉宗」に決まり、 お城を訪れる観光客が増えると想定。道路整備に合わせ、当時の課員が「観光地のシンボルになるものを」と提案しました。93~95年にかけ三年坂通りの道路拡幅と電線を地中化する工事など美観整備が行われ、その際、信号機器メーカーが制作しました。

 モチーフはもちろん、和歌山城の天守閣です。図面は残っていませんでしたが、測ってみると高さ180・0㌢、幅86・5㌢、奥行き79・5㌢と意外と大きいですね。

 なお、県内では他に、田辺市湊の湊交差点に同市のゆるキャラ「たなべえ」をモチーフにした制御機ボックスがあります。

(ニュース和歌山/2023年3月4日更新)