おしゃべりよりも歌が得意

 今回はオカメインコを紹介します。「インコ」とありますが、実際はオウム目オウム科に属する紛れもないオウム。その中でも一番小さく〝オーストラリアの妖精〟と言われています。

 長い尾羽と寝ぐせのようにピョコンと立った冠羽、そして名前の由来である紅色ほっぺが特徴的です。

オリジナルソングを歌うオスのジュンくん

 このほっぺは「チークパッチ」といい、おかめの面に似ていることから名付けられました。なぜ赤いチークを塗ったような模様になったのか、理由は分かっていません。きっと神様からの贈り物なのでしょう。チークパッチがあることで可憐さが際立ちます。

 懐きやすく賢いので、芸や音楽を覚えたりします。よく「おしゃべりできますか?」とお客様に聞かれますが、他のオウムのようにはっきりと言葉を真似するのは得意ではありません。

 代わりに歌が得意です。たとえば『ミッキーマウスマーチ』や『幸せなら手をたたこう』『はとぽっぽ』は、覚えやすい曲なので根気よく教えると歌ってくれます。中には曲を自分でアレンジするアーティスト気質な子もいます。

 歌うのは主にオスです。発情期になると盛んに美声を響かせます。これはメスへの求愛行動で、高くてきれいな声を出して、少しでも気を引こうとしているのです。

今回の担当は木村明日香さん

 当園のオカメインコには以前、NHK Eテレ『ピタゴラスイッチ』のBGMを教えたのですが、どんどん自分でアレンジを加え、今ではほとんど別の曲になってしまいました。寒さのため、小動物ふれあい体験は中止しています。再開した際には歌声を聞きに来てくださいね。

(ニュース和歌山/2024年2月17日更新)