《回答者》
◆眼 科
𠮷村眼科
𠮷村 利規院長
人間ドックでは、眼底の網膜血管を映し出す眼底検査が行われます。結果を読影することで、病気があるか、どの程度進行しているのかを把握します。高血圧や糖尿病、動脈硬化などの診断に役立てられるほか、視神経乳頭や黄斑部も確認できるので、視覚障害の原因となる病気を早期に発見し、早期治療につなげることができます。
「視神経乳頭陥凹拡大」は緑内障のことで、日本の失明原因の第一位です。徐々に視野が狭くなりますが、自覚症状に乏しく、気づいたときには末期になっていることが多いです。緑内障の治療は、基本的には点眼治療ですが、予防的にサプリメントの服用を勧めることがあります。
毎年3月上旬の一週間は、緑内障の啓発を目的とした「世界緑内障週間」です。日本ではライトアップinグリーン運動が行われ、和歌山でも3月9日㊐〜15日㊏まで、ビッグホエールが緑色に染まる予定です。
眼科領域では、「加齢に伴って目が衰えてきた上に、様々な外的ストレスが加わることによって目の機能が低下した状態」をアイフレイルといいます。目が疲れやすくなった、見えにくくなったと感じたら、眼科専門医にご相談ください。
(ニュース和歌山/2025年2月15日更新)