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 JR和歌山駅周辺の商業施設が今春、相次いでリニューアル。3月にJOWA専門店がMIO北館に生まれ変わり、近鉄百貨店和歌山店も順次改装を進め、4月27日(水)にグランドオープンする。また、来年秋には市の観光案内所や特産品を扱うアンテナショップがわかちか広場に開設され、駅周辺のにぎわい創出に期待がかかる。

 2010年、駅ビルにオープンしたMIOは1年目、以前のVIVOから約2倍の年間30億円を売り上げた。その後も好調を維持していたが14年、郊外に大型ショッピングモールが開店。消費税増税の影響も受け、売り上げは15%下がった。

 北館は駅前活性化を目指して改装。ホテルグランヴィアを運営する和歌山ターミナルビルのJOWA専門店の運営を、MIOが入る和歌山ステーションビルディングが引き継いだ。

 1、2階15店のうち9店が新規。1階は輸入食品「カルディコーヒーファーム」、雑貨「ボタニカ」、2階は県内初出店の革製品「ベル&ソファ」、衣料品「ジェネレル」が並ぶ。

 一方、近鉄は3億3000万円を投じ約10年ぶりの大型改装。約3億7000万円の売り上げ増収を目標に掲げる。

 3月中に2、3階の婦人服や1階の化粧品、5階の雑貨売り場を改装。新たに化粧品「ジルスチュアート」、雑貨「ケイト・スペードニューヨーク」などのブランドを導入し、集客力を高めた。地下の生鮮食品売り場は、地元野菜や漁港から直接仕入れる魚など鮮度にこだわり、銘柄牛や輸入食材の品揃えを強化し、4月27日にオープンする。

 MIOと近鉄はこれまでもチラシを共同作成するなど協力してきた。両社は「今後は共同でイベントを開いて連携を強め、駅前の活性化につなげたい」と意気込む。

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 また、市は来年秋、紀三井寺の地域地場産業振興センターとぶらくり丁のアンテナショップ、同駅西口の観光案内所をわかちか広場に移転させる。JR和歌山駅前活性化協議会事務局の市商工振興課は「市街地活性化の1つの拠点として市駅と並行して進めていく。増加する外国人観光客などに地元産品をより多くの人にPRできれば」と描いている。

写真上=MIO北館の開店初日に、大勢の買い物客が詰めかけた 同下=わかちか広場には、観光案内所などが移転予定

(ニュース和歌山2016年4月9日号掲載)