2月5日 生誕150周年の演劇

170125_kumagusu 南方熊楠生誕150年を記念し、和歌山市は演劇「熊楠と孫文~熊楠が孫文に伝えた世界」を2月5日(日)午後1時、市民会館小ホールで上演する。旧友の2人が再会し、共に過ごした2日間を中心に表現。主演は同市出身の俳優で市観光発信人の岡本高英さん(写真)で、「熊楠がかつて過ごしたところは、私の実家のすぐ近く。高校の先輩でもあり、演じられるのは光栄です。人間的に素敵な人、自分なりの熊楠を表現したい」と意気込んでいる。

 同市出身で博物学を研究していた熊楠は1897年、ロンドンの大英博物館で孫文に出会う。意気投合した2人は毎日のように語り合い、親交を深めた。数ヵ月後、孫文はイギリスを離れたが、熊楠が帰国していた1901年、日本に亡命中の孫文が熊楠の所在を聞きつけ、熊楠に会うためにわざわざ和歌山を訪れた。

 作・演出の竹内一郎さんは「熊楠が博物学を通して培った世界観が、後に革命の父と呼ばれる孫文の政治思想に大きく影響を与えた。よほど熊楠にほれこんでいたのでしょう」とみる。

 熊楠は植物や天体と様々なことに影響を受け、自然保護活動にも力を注いだ。岡本さんは「全く異なる分野の2人が互いに引きつけられた。特別な世界に行ってしまう2日間。演技で熊楠特有の魅力を引き出します」と力を込める。

 無料。先着600人。市文化振興課(073・435・1194)。

(ニュース和歌山2017年1月25日更新)