和歌山市の久保文雄さん(62)が4月、作業場所と工具を提供する「DIY工房くりん」を同市大谷に立ち上げた。「サイズや色合い、使い勝手を求める通りにできるのが楽しいところ。プロのようにはいかなくとも、納得いくものができますよ」と声を弾ませる。
和歌山市の久保文雄さん DIY工房設立
久保さんは一昨年に岬消防署署長を定年退職。日曜大工が趣味で、退職後、弟が手掛ける食品の移動販売車の製造を手伝い始めた。作業場に倉庫を借りた際、「日曜大工が好きな人は、道具がなかったり、作業場に困ったりする人が多い」と工房の開設を思いついた。
16坪の工房には、久保さん手作りの作業台や、電動のこぎり、金づちなどの工具がずらり。利用者は使いたい材料だけ持参し、道具を借りて作業する。アドバイスがほしい人は久保さんが応じるほか、親子向けの木工教室も企画中だ。
作業のかたわら、長年の消防人生の中から得たアイデアも温めている。「地震で家具の下敷きになる人が多いため、家具固定の大切さを伝えたい。既存のものよりも見栄えのよい、天井と家具のすきまをなくせる収納なんかを生み出せたら」と描いている。
1時間1000円。詳細はDIY工房くりんブログ。久保さん(kurin19560415@gmail.com)。
写真上=工具や自作の作業台がそろう
(ニュース和歌山/2018年9月12日更新)