和歌山市出身のヴァイオリニスト、澤和樹さんが総監督を務め、2019年10月4日(金)〜6日(日)に初めて「きのくに音楽祭」を開催する。同市西高松の和歌山県立図書館をメーン会場に3日間、市内各地で演奏会を開く。

和歌山市各地で演奏会

 音楽に親しむ機会をつくり、同館で公開する徳川頼貞の音楽コレクション「南葵音楽文庫」を発信しようと、澤さんはじめ、箏曲家の西陽子さん、ピアニストの宮下直子さんら音楽関係者が今春、実行委を発足させた。

 音楽祭は和歌山児童合唱団による和歌山城天守閣前でのオープニングコンサートを皮切りに、昼は和歌浦のあしべ屋妹背別荘や商業施設で市民参加型演奏会を実施する。夜は同館で県出身の奏者を招いた本格的なコンサート。初日はヴァイオリニストの寺下真理子さん、2日目は尺八奏者の辻本好美さん、津軽三味線奏者の木乃下真市さんらが登場し、最終日は全出演者の共演でフィナーレを迎える。

 また、高校吹奏楽部による野外コンサートや、駅、公共施設で演奏するキャラバン隊を結成する。澤さんは「奏者と聴衆の距離が近く、交流できるのが音楽祭の魅力。次世代を巻き込みたい」と意気込んでいる。

写真=総監督を務める澤さん(中央)

(ニュース和歌山/2018年11月28日更新)