国内外から約4万句が集まる「佛教大学小学生俳句大賞」で、紀の川市南中の池田小学校が学校優秀賞に輝き、受賞校での出前授業が11月30日、同校で行われた。指導した俳人で詩人の山本純子さんは「子どもの作品には言葉に弾力と勢いがあり、詠んでいて面白い。言葉遊びを楽しむセンスを大切にしてほしい」と望んでいる。
池田小 俳句の出前授業
小学生に言葉の楽しさを体験してもらおうと毎年行われる俳句大賞。応募数が多く、熱心に取り組んだ学校へ優秀賞が贈られる。昨年は約700句応募した池田小など3校が参加319校から選ばれ、学年全体で取り組んだ5年生63人が出前授業を受けた。
まず、山本さんから「気分や思いつき、ささいなことを句にすると、より記憶に残ります」と俳句の特徴について教わり、次に「冬の空」をテーマに作句。「空の下でだれか面白いことをしていないか、想像してみて」とアドバイスを受けながら10分で仕上げた。最後に、山本さんが8句を厳選。「冬の空 あとであとでと あとまわし」では、「寒くて外で遊ぶのを後回しにしているのかな」「冬休みの宿題かも」など作品の情景について意見を出し合った。
市橋颯(りく)くんは「みんなうまくて、言葉を聞くと風景が頭の中に浮かんだ」、山口泰富(たいと)くんは「好きな物事を取り入れて俳句にできるのが楽しい。もっと練習して自信を持って作れるようになりたい」と目を輝かせていた。
写真=山本さん(左)が作品の情景を聞いて回った
(ニュース和歌山/2018年12月15日更新)