専門店へ全国から来客

 色とりどりの鑑賞メダカを育成する和歌山市杭ノ瀬の「めだかの倉庫」が全国のメダカ愛好家から注目されている。1月のオープン以来、インターネット上や口コミで話題になり、東京や名古屋、広島から客が訪れる。オーナーの塩谷浩伸さん(37)は「熱帯魚を飼っていた人がここ1、2年、停電を心配し、メダカに移行している。初心者から上級者まで楽しめるメダカの魅力を発信したい」と力を込める。

 20歳から建築業を営む塩谷さんがメダカに興味を持ったのは2年前。友人の高岩達也さん(46)と共に、異なる種類を掛け合わせて生まれるメダカの美しさに魅了され、独学で品種改良してきた。都市部を中心にメダカブームが起こる中、インターネットで購入したメダカが思うように育たなかった経験から、実際に見て選べる専門店を2人で開いた。

 錦鯉のような模様の3色メダカ、腹部が膨らんだだるまメダカなど82種類を並べ、併設するビニールハウスで稚魚4~5万匹を育てる。昨年10月に日本メダカ協同組合の品評会で、背模様の美しさを競う部門の第一席を取るなど評価は高く、週末は全国から愛好家たちが集っている。奈良県の40代男性は「特に鮮やかな赤色のメダカは珍しく、他では手に入りません」と喜ぶ。

 塩谷さんは「マニアだけでなく、地元の中学生や主婦がフラッと遊びに来てくれるのがうれしい。近所でメダカを飼う人が増えて、輪の広がりを感じます」と笑顔を見せる。

 正午~午後8時。同店(info-y@believe.jp.net)。

写真=メダカを育てる塩谷さん

(ニュース和歌山/2019年4月13日更新)