得津美惠子さん 3冊目の小説

 元キャビンアテンダント(CA)で執筆活動を行う和歌山市の得津美惠子さん(69、写真)が3冊目の小説『セレナーデ』を6月8日、夢叶舎から発売した。自らの経験を生かし、CAを目指す女性、陽子を主人公にした作品。「華やかな世界の厳しい一面を知ることで、目指す人の参考になれば」と話している。

 2007年に小説『愁歌』をニュース和歌山で連載した得津さん。08年に『春のうねり』、昨年は『織部千春が消えた日』を出版した。

 今作は、パイロット訓練生の疋田を追い、航空関係の仕事に就いた陽子が、慣れない仕事に奮闘する姿をつづっている。

 得津さんのポリシー「だれかを不幸にして得る幸せはあってはいけない」との思いから、陽子が親友との友情、疋田との愛情に悩む心情を描いた。「人を愛する素晴らしさと、真っ直ぐに生きようとする大切さを感じてほしい」と願う。

 A5判、168㌻。1650円。宮脇書店和歌山店、ツタヤウェイガーデンパーク店で販売。

(ニュース和歌山/2020年6月27日更新)