毎週日曜にやさい市

 地元の常連や銭湯ファンに愛される和歌山市北休賀町の幸福湯が9月6日から毎週日曜、店の前で「軒先やさい市」を開く。番頭の中本有香さん(27)は「色んな人が集まる公衆浴場は昔から地域の人々のコミュニケーションの場。風呂だけでなく、ちょっとした野菜や加工品を買う楽しみを提供したい」と話す。

 東ぶらくり丁の南側にある創業60年以上の老舗。利用者は子連れの家族から他県のファンまで幅広い。中本さんが後を継いだ昨年4月以降、撮影会やヨガのイベント、近所のゲストハウスと共に夏祭りを開催するなど、普段銭湯を利用しない人が足を運ぶ工夫をしてきた。

 昨年冬にミカンの無人販売をしたところ、すぐに売り切れたことから、野菜や果物が並ぶと喜んでもらえるのではとやさい市を企画した。1~3組の農家が出店し、農産物や加工品を対面販売する。中本さんは「近くにスーパーが少なく、買い物が大変な地域。不便を解消し、さらに銭湯利用者と農家の交流が生まれればうれしい」と声を弾ませる。

 午前10時半からで、終了時間は日により異なる。雨天中止。詳細は「幸福湯」フェイスブックツイッター。幸福湯(073・433・4526)。

(ニュース和歌山/2020年9月5日更新)