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 統一地方選挙後半戦の4月26日(日)、本紙配布地域では和歌山市議会議員選挙が行われる。定数38に対し47人が立候補を表明しており、このうち女性候補者が12人と過去最多になると見込まれる。

 立候補は現職32人、元職2人、新人13人。うち女性は現職6人、新人6人が名乗りを上げる。女性候補者の多さが大きな特徴で、過去最多だった1999年の9人をしのぐ数になりそうだ。

 無所属で立候補する女性は「シングルマザーや子育てしながら働く女性は切実な問題を抱えているのに、今の政治はそういった大切な問題が後回しにされている。政治を身近に感じてもらえる議会をつくりたい」。ある政党の女性候補者は「多くの女性は『政治は難しい』とのイメージが強い。家庭にいる人は男性に比べ社会との接点が少なく、政治に目を向ける機会が限られている。共働き家庭が増え、社会で活躍する女性が多くなる中で、政治に女性の声を届ける役割を担いたい」と意気込む。

 女性候補者12人のうち、政党公認者が9人(共産党4人、公明党2人、自民党、維新の党、幸福実現党が各1人)、無所属3人で、政党の支持が大きな要因のよう。

 地域課題解決が専門の和歌山大学地域連携・生涯学習センター講師の西川一弘さんは「女性の活躍を進める国の方針を意識し、各政党が女性候補者を擁立している。子育てしながら活動する女性議員が増え、政治を志す女性の勇気につながっているのでは。全国の市議会の女性議員数は平均13・8%。和歌山市は15・7%と上回るが、そもそも住民の半数以上が女性なので、そう考えるとまだ少ない」とみる。

 なお、市議選の投票率は、1991年の61・63%から2011年は42・95%と下がり続けている。前回は、男性の6万1245人に比べ、女性は7万1430人と約1万票多かった。

(ニュース和歌山2015年4月18日号掲載)