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 少年はヴァイオリン、おおかみはコントラバス!? 登場人物を楽器の音で表現する音楽童話のステージ「図書館おんがく会・ことりのじかん」が11月29日(日)午後2時、和歌山市湊本町の市民図書館3階で開かれる。出演するユナイテッドの中西真生団長は「スクリーンに場面ごとの絵を映したりせず、音だけで各シーンを頭の中に描いてもらいたい。猫が歩く姿、ことりが飛ぶ様子、あたふたした状況などを音楽から感じてほしい」と張り切っている。

 同館と、音楽アンサンブルのユナイテッドの共催。ユナイテッドは木管楽器演奏者らが2008年に立ち上げたグループで、和歌山市内を中心に活動する。幼稚園や老人ホーム、カフェ、寺など様々な場所に出向き、音楽を届ける。

 今回はロシアの作曲家、S・プロコフィエフが作った子どものための音楽童話『ピーターとおおかみ』を披露する。あひるを飲み込んだおおかみに、勇敢な少年ピーターとことりが立ち向かう話で、ナレーターの福山ひでみさんがストーリーを語り、ユナイテッドのメンバーと賛助出演の小倉浩晃さんら演奏家計8人がピーター、おじいさん、猫など登場人物を楽器で表現する。「各楽器の音色を楽しんでほしい」と中西団長。ピーターを担当するヴァイオリン奏者の小倉さんは「本来、オーケストラ用の曲を今回は8人で担当します。この企画がクラシック音楽に興味を持つきっかけになれば」と話す。

 無料。小学生以上対象。当日1時半から整理券を配布し、先着70人。イベントに関連し、音楽に関する本を集めた展示「ピーターとおおかみで知る楽器の物語」を1階一般開架室で30日(月)まで開催中。同館(073・432・0010)。

写真=本番に向け練習で息を合わせる
(ニュース和歌山2015年11月21日号掲載)