昨年、和歌山県民の自殺者が206人となり、自殺率(10万人当たりの自殺者数)21・7で全国ワースト4位と、2015年の19・4、17位から悪化した。中でも20代が前年の1・7倍、30代が1・6倍と、40〜60代が1・1〜1・3倍程度だったのに比べ伸び幅が大きい。県障害福祉課は「若年層対策は全国的な課題。民間団体と協力し、対策の幅を広げる」方針だ。

若年層増加対策が課題

 厚生労働省の調査によると、全国の自殺者数は09年の3万649人、自殺率24・3をピークに減少を続け、昨年は2万984人、16・8となった。和歌山は08年の293人、29・1からほぼ右肩下がりで14年には168人、17・4と全国39位まで低下。しかし、ここ2年で38人増えている。

 県は相談電話や、自殺のサインに気づき対応するゲートキーパー養成講座、また、後追い自殺が懸念される遺族の交流会など、複数の方法で対策を取る。若年層対策として、ゲートキーパー養成に力を入れる民間団体心のSOSサポートネットと協力し、当事者に相談する力をつけてもらう。

 相談は、はあとライン(073・424・1700)で受け付ける。

(ニュース和歌山/2017年9月2日更新)