こばやしかなさん ローチョコレート専門店

 抗酸化作用に優れ、高い栄養価を持つことから、スーパーフードとして注目が集まるカカオ。この成分を最大限に引き出すローチョコレートの専門店「PRANA FOOD(プラーナフード)」を開くのが、和歌山市のこばやしかなさんだ。「カカオは古代から『神様の食べ物』と言われるほど、大切にされてきた食品です。栄養をあますことなく取り入れられるローチョコレート専門店は県内唯一です」と笑顔を見せる。

 作り始めたのは10年前。花粉症に悩まされ、菜食料理やオーガニックにこだわるようになった。この中で、カカオ豆にはたくさんの栄養があるにもかかわらず、熱に弱い成分が多いと知り、これらを損なうことなく取り入れられるローチョコレートに行き着いた。

 従来のチョコレートとの一番の違いは加熱したカカオ豆ではなく、生の豆を使うこと。これを発酵、天日乾燥した後、ペースト状にしたカカオマスに、カカオバターと未精製の砂糖を加えて作る。「全工程を48度以下で行うことで、幸福感をもたらす神経伝達物質のアナンダミドやフェニルエチルアミンなど、本来、カカオに含まれる成分を摂取できます」

 紀の川市で自然栽培された玄米、無農薬の那智勝浦町産色川しょうが、有田川町のぶどう山椒など地元産食材を掛け合わせたチョコが約20種類。口溶けが軽く、すっきりとした後味が特徴だ。「体の土台となる食品がどのようなルートをたどって口に入るのか想像することが大事。このチョコがそのきっかけになってくれたら」と願っている。

 同市岩橋の喫茶ピュア(073・472・2685)で取り扱い。また、2月13日㊏と14日㊐午後2~8時、同市卜半町のマーケットワカヤマで販売。詳細はインスタグラム(@pranafood_rawchocolate)。

写真=1粒480円から。ネット販売では全国から注文が相次ぐ

(ニュース和歌山/2021年2月13日更新)