和歌山県内6社の10種食べ比べ

 辞書のような表紙をめくると現れたのは、個装された梅加工品10種類。和歌山県内6社の梅干しや梅を使った菓子を〝一冊〟に詰め込んだ『梅本』が3月20日㊏に発売される。企画した和歌山市雑賀崎のFTエンジニアリング、山岡久泰社長は「お土産需要が減り、売り上げが8割減のメーカーもある。一粒ずつ食べ比べ、お気に入りの梅と出合って」と熱を込める。

 新型コロナウイルス禍で梅干しメーカーが苦しむ中、新たな企画で魅力をアピールしようと、梅を付録にした書籍タイプに行き着いた。土産店に加え、書店や雑貨店に置けるのが強みで、新たな販路獲得を目指す。

 和歌山市のかわしま、海南市のうめ工房、田辺市の池本商店など6社が参加し、はちみつ梅や昆布梅、甘露梅、あめなど10種類がズラリ。冊子では梅干しの歴史や豆知識、レシピを紹介する。「梅の購買層は年配の人が多く、これから先細りが懸念される。若い人や子どもにもおいしさや魅力を伝えたい」と意気込んでいる。

 B5判、14㌻、1980円。県内の道の駅などで販売。FTエンジニアリング(073・419・3000)。

(ニュース和歌山/2021年3月20日更新)