スケートボードで東京五輪出場を目指す岩出市の四十住(よそずみ)さくら選手(19)が、東南アジアにボードを贈ろうとクラウドファンディングに取り組んでいる。「世界には道具を買うどころではない国もある。こんなに楽しいスポーツがあるんだと伝えられれば」と思いを込める。

魅力広めるためCF(クラウドファンディング)

 小学6年でスケートボードを始めた四十住選手は、大きな皿や深い椀を組み合わせたような複雑な形のコースで技の難度を競う種目「パーク」が専門。2018年には女子競技として初めて行われた日本選手権、アジア大会、世界選手権を制し、初代女王に輝いた。正式競技に採用される東京五輪でも、金メダル獲得が期待されている。

 世界中を転戦する中、気になっていたのが、各国の競技レベルの差だ。スケートボードが盛んな日本やアメリカ、ヨーロッパ各国に比べ、「同じ試合に出ているのに、東南アジアの選手たちとは大きな開きがありました。原因の一つが道具。スケートボードがまだまだ高価な国では、トップ選手でも見るからに良い道具を使っていないところもあります」。

 朝日放送の番組「Re:スポーツ」との連動企画として実施中のクラウドファンディングでは、30枚のボードを贈るのが目標。「世界の選手たちと環境の違いによる差を取り払い、技と技とのぶつかり合いを楽しみたい。新型コロナウイルスが収束し、また世界中を回れるようになったとき、私が贈った道具でスケボーの魅力を知ってくれた子どもたちと交流したいですね」と願っている。

 クラウドファンディングは4月16日㊎まで。詳細は「四十住さくら Go Around」。

写真=「スケボー文化を広めたい」と四十住選手(本人提供)

(ニュース和歌山/2021年4月10日更新)