あす8月14日㊐に告示、21日㊐に投開票される和歌山市長選挙。8日現在、2期目の現職、尾花正啓氏(69)と、元市議の𠮷本昌純氏(65)が立候補を表明している。今後、どう舵取りしていくか、2人に聞いた。(50音順。文中敬称略)

──目指す和歌山市像を四字熟語で表現すると?

尾花 〝温故知新〟。歴史、文化、自然環境など市の魅力を守る中で、デジタルや脱炭素、モビリティ革命など新しい時代に向けた取り組みを進め、グリーンとテクノロジーが融和する市を構築する。

𠮷本 〝一隅千照〟。「だれも注目しないような物事に取り組む人こそ尊い」の意。一人ひとりがベストを尽くして放った光は、その周りも照らす。そんな光の連鎖で輝かせていくまちにしたい。

──人口減が進む中、活性化への起爆剤は?

尾花 徳川御三家の城下町という歴史や文化を磨き、高野山や熊野古道のゲートウェイとして存在感を高める。大阪万博やリニア開通など、発展の機会を捉え、世界に向けて文化が輝く市にする。

𠮷本 子育て、また起業などへのチャレンジをしやすくして、若者の定住・移住を促進し、人口減に歯止めをかける。それが購買力を高め、税収増につながり、老若男女が暮らしやすいまちになる。

──進む高齢化に対し、健康対策は?

尾花 専門家の指導による健康体操や介護予防、高齢者の生きがいづくりに取り組むとともに、介護や医療のシームレスな連携に必要なシステムを現在構築中。

𠮷本 健康寿命を延ばすため、理学療法士や健康運動指導士らが巡回指導を行う拠点づくり、100歳大学の公設民営など100歳時代のパイオニアを目指す。

──今の和歌山市で〝ここは変えたい〟と思うところを一つ挙げると?

尾花 これまでも市民目線の市役所改革を行ってきたが、今後も社会課題やニーズに対し、「財源がないからできない」ではなく、できるように工夫する。市民に寄りそった改革を引き続き進めていきたい。

𠮷本 市民の声を聞く開かれた市政に変える。現市政はIR計画の説明会を開かず、その是非を住民投票に求めた声も無視した。政策決定の過程で市民に直接意見を聞く場を設け、市民参加のまちづくりを目指す。

 

 

(ニュース和歌山/2022年8月13日更新)