3月16日 射箭頭八幡神社でマルシェ初開催
和歌山市本脇の射箭頭八幡神社で3月16日㊐、地元に住む中浦康子さん(50)が「かぶら矢マルシェ」を初開催する。神社が作ったアニメキャラクターとコラボするなど、若い世代も足を運びたくなる工夫をこらしながら、「神社をもっと身近に、みんなが集える場にしたい」と思いを込める。
みんな集える場に
地蔵を敬う祖母の姿を見て育った中浦さんは、30歳のころ、人間関係の悩みに直面。自身の心を見つめ直すうち、感謝の気持ちを忘れていたことに気づき、以来、地元の射箭頭八幡神社で手を合わせるようになった。
その後、宮司の橋爪祥子さんと知り合い、神社とのつながりを深めていくなかで、「ここをもっとたくさんの人に知ってもらい、みんなが集える場にしたい」との思いが芽生えはじめた。大阪でマルシェ運営の経験があったことから、橋爪宮司に「ここでマルシェをやらせてほしい」と申し出たところ、快諾を得た。
名称は、神功皇后が加太浦に寄航して鏑矢(かぶらや)を射たという同神社の故事にちなみ、「かぶら矢マルシェ」に決定。また、鳥居の扁額(へんがく)に書かれた「八幡宮」の「八」の文字が、2羽のハトであることから、マスコットにハトを選んだ。
写真=鳥居の前に立つ中浦さん。扁額の「八」は、ハトが向かい合うシルエットになっている
等身大パネル配置
注目は、同神社のアニメキャラクターとのコラボだ。11体あり、参拝客の恋愛祈願を叶えようと奮闘する主人公の巫女と、ハトが転生した賢者が、悪役に立ち向かうストーリーをもとにデザインされた。約10年前に制作したものの、特にPRをしてこなかったため、今回が〝実質デビュー〟。等身大のパネルを各ブース前に配置して雰囲気を盛り上げるほか、チラシなどにも登場させ、神社になじみがない人にも親しみを感じられるように工夫した。
マルシェを機に、「『行ってみたら楽しくて、好きになった』と思ってもらえればうれしい」と期待する中浦さん。自身にとって神社は、「嘘をつかない生き方をしているかどうかを確認する場所」と言い、「忙しい毎日の中で、忘れがちな『手を合わせる気持ち』をここで思い出していただければ」と望んでいる。
かぶら矢マルシェ
3月16日㊐午前10時~午後4時。フード、ドリンク、手作りアクセサリー、マッサージなど13ブースが並ぶ。参拝の作法や意味を分かりやすくまとめたリーフレットも配る。雨天中止。詳しくはインスタグラム「@kaburaya_marche」で検索。年4回開催予定。
(ニュース和歌山/2025年3月1日更新)