功績広めるきっかけに
和歌山市出身で元外務大臣の陸奥宗光の風景印が3月14日㊎から使用される。風景印は消印の一種で、局のある地域ゆかりの名所、名産を描いたもの。提案したのは、「陸奥宗光外務大臣」の功績を教育に活かす実行委員会で、臼井康浩副会長は「岡公園に立つ銅像だけではなく、外務省寄贈の桜までデザインされたのは感激です」と目を輝かせている。
陸奥は、ヨーロッパで議会政治や国家の仕組みを学び、日本の地位向上に奔走した。同会は、「領事裁判権撤廃や関税自主権一部回復などの功績を広めたい」と2016年に結成。不平等条約改正から130周年となる昨年、「風景印に陸奥の像採用を」と、和歌山広瀬郵便局の増井恵里子局長に申し入れていた。
風景印は県内に152種類あり、陸奥の印は生誕地や岡公園に近い吹上、堀止、島崎、広瀬、鷹匠、葦原の6局が活用。増井局長は「同じデザインが複数局で使われるのは全国でも珍しい」と説明する。希望者は窓口で風景印を指定すれば、日付とともに押印される。
臼井副会長は「メールやSNSの普及で、手紙を書く機会が減りつつあります。心のこもったメッセージと一緒に、和歌山の偉人の姿を届けてほしい」と願っている。
(ニュース和歌山/2025年3月8日更新)