日本将棋連盟ほか主催の中学生将棋王将戦が9日、大阪市で開かれ、貴志中学校2年の楠本一斗さんが優勝した。中学生対象の全国大会は王将戦、名人戦、全国選抜選手権の3つあるが、和歌山県内の中学生が頂点に立つのは3大会合わせて初めて。「出場者は知っている友人も多かった。互いに手の内を分かっている相手との対局は、自分的にはやりやすかった」と振り返る。

 小学3年で和歌山子ども将棋教室に通い始めた楠本さん。6年の時、全国小学生倉敷王将戦高学年の部で3位、今年3月の将棋ウォーズ棋神戦U─15の部で2位に入った。また、昨年は大人も参加する全日本アマチュア名人戦県大会で優勝。中学1年での県名人は最年少記録だ。

 95人が参加した今回の中学生王将戦。順調に勝ち進み、準決勝では大阪の徳永隆之さんと顔を合わせた。「5回して1勝しかできないぐらい相性の悪い相手」(楠本さん)だったが、「今回の大会では次の手が見えました」。快勝すると、決勝では今年、中学2年で一般参加者を抑え、鳥取県竜王になった小畑悠太朗さんに勝利を収めた。

 和歌山子ども将棋教室で指導した真田正さんは「全国でも5本の指に入る実力があり、大会当日の調子が合えば、全国制覇は時間の問題だと思っていました」と笑顔。

 2週間に1度、大阪の関西将棋会館での研修会に参加するほか、平日はインターネットを使っての対局で腕を磨く楠本さん。「将棋をしていて楽しいのは、不利な状況でも終盤に逆転できた時です」。真田さんは「逆転できるのは、心が折れないから。あきらめないしぶとさがあるから、相手の焦りを誘うことができる。今後は大人も参加する大会で全国優勝を目指してほしい」とエールを贈っている。

写真=中学生の全国大会で優勝するのは楠本さんが県内初

(ニュース和歌山/2017年8月23日更新)