2016060802_obata 和歌山活性化に取り組む和歌山大学観光学部3年の小幡和輝さんが、地元の魅力を発信する人を「わかやまコンシェルジュ」として認定する制度を5月に立ち上げた。インターネットで検定を受け、合格すれば名乗れる。小幡さんは「目標は和歌山県民全員を観光大使にすること。検定で地元に興味をもってもらい、和歌山の良さを伝える人を増やしたい」と望んでいる。

 小中学生時代に経験した不登校をバネに、高校3年で起業した小幡さん。現在は大学で観光を学びながら、イベントや講演会の企画、学生と企業をマッチングする事業を行う。学生起業家のプレゼンテーション大会にも参加し、他府県の若者と交流する中で、地元の知名度の低さを感じていた。

 県外大学への進学率日本一の和歌山。小幡さんは「多くの若者が県外へ行くのであれば、彼らに地元をPRしてもらおう」と発想を変え、今回の認定制度を発案した。

 早速、自ら理事長となる「わかやまコンシェルジュ認定協会」を4月に発足させ、検定が受けられるホームページを立ち上げた。歴史上の人物や特産品、県出身のアーティストなどに関する20問のうち、16問正解すれば合格。独自のロゴマークを、名刺やインターネット上の交流サイトのプロフィール写真に添えられるほか、希望者には有料で認定証を発行する。

 小幡さんは「それぞれが感じる和歌山の魅力を伝えることで、観光パンフレットにはない地元を知ってもらえる。ゆくゆくはコンシェルジュが推薦する飲食店などと提携し、紹介割り引きなども始めたい」と描いている。

(ニュース和歌山2016年6月8日号掲載)