コンピューターゲームを使った対戦をスポーツとして楽しむeスポーツ。この普及に努める「和歌山eスポーツ連合」が、白浜町のアドベンチャーワールドと共同で、「パンダが食べ残した竹で作るコントローラー開発プロジェクト」に乗り出した。余った資源を再利用し、幅広い層にeスポーツをPRする試みで、同連合の谷本翔太代表は「パンダの形がとてもユニーク。和歌山発のコントローラーとして、大会に出場するプロはもちろん、家庭で遊ぶ時にも使ってほしい」と話している。

eスポーツ連合 竹製コントローラー開発中〜アドベンチャーワールドと協力

谷本代表(右)らメンバーがデザインについて話す

 

 同連合はeスポーツを全県的に盛り上げ、和歌山の新たなビジネスモデルにすることを目指し、昨年10月に立ち上がった。プロプレーヤー育成や、高校を中心に教育現場での部活動への採用を推進するなど様々な取り組みを行っている。県内で余った資源を再利用し、新たな商品やサービスを生み出すのも目標のひとつ。その第1弾が、日本一パンダの飼育頭数が多いアドベンチャーワールドとのコラボレーション企画だ。

 同園で飼育されているパンダは現在7頭で、うち6頭が園内で採ったり、大阪、京都から仕入れたりした竹を食べている。パンダは好き嫌いが明確で、同じ竹でも気に入らないものだと食べない。また、葉以外は残すため、1日200㌔以上の竹が処分されている。

 これまでは、残った竹を竹ひごにして指輪を、また幹の部分で竹あかりを作り、ライトアップする「パンダバンブープロジェクト」を展開。今回、その一環として同連合と、主に対戦型格闘ゲームで使われるアーケードコントローラー、通称「アケコン」を竹で作る。

 開発中の「竹コン」と名付けたこのコントローラーは、本来、プラスチックやアルミでできている本体部分に竹を使う。大きさは縦23×横33×高さ8㌢で、デザインは3種類。耐久性が高く、竹特有の抗菌作用もあり、谷本代表は「パンダを連想させる形として、耳をつける予定。また、幾何学模様や、花火のような日本らしい細かな柄をつけ、かわいさだけでなく、かっこよさも表現する」と自信を見せる。オーダーメードでデザインするコントローラーも製作予定。

コントローラーのデザイン案。耳を付けてパンダの形にする予定

 

 アドベンチャーワールドを運営するアワーズ広報の長谷川舞さんは「どうしても余る資源を再利用するこのプロジェクトを通し、環境保全への関心を高めてもらいたい」。谷本代表は「発表後、『環境に配慮していて、いいとこ取り』『和歌山ならではのプロジェクト』との声が届いている。和歌山がeスポーツを本格的にビジネス化し始めたと言える取り組みだと思う。これから国内でさらに広がっていくはずのeスポーツで、地元に注目が集まれば」と期待する。

 製作にあたってクラウドファンディングを実施する。試作品ができ次第開始し、製造やイベント出展など販促費用に充てる。まずは返礼品としてコントローラーを作り、その後はインターネットで販売する。

 詳しくは「和歌山eスポーツ連合 アドベンチャーワールド」。

(ニュース和歌山/2021年6月26日更新)