10年目の〝最終章〟

 JR海南駅、駅前商店街、黒江の川端通りを中心に、約120ヵ所でお雛様が出迎えてくれる「紀州海南ひなめぐり」。10年目の今年、ポスターに〝最終章〟と書きました。

 私自身、〝最終章〟という言葉にすごく悩みました。でも、10年もやっていると、健康上の不安が出てきて抜けざるを得ない人、故郷へ帰った人など、正直なところ、今の規模で続けるには実行委員が足りない状況が続いていました。10回が節目かな…、見直す時かな…と思い、踏み切りました。

 実行委員長を務めさせてもらっている私は、海南駅前の一番街商店街でバッグ店を営んでいます。まちおこし活動の原点は、1998年に一番街で始めたマーケット「通りゃんせ」です。とんぼ玉作家の磯野昭子さん、手作りマーケットを主催している楠本智子さんらに協力をいただきながら、商店街活性化に向けて頑張ってきました。

 そんな私が海南市全体に目を向けて取り組んだのは、「紀州海南ひなめぐり」が初めてでした。これまでも書いた通り、多くの方の協力のおかげです。人と人とのつながりが私を育ててくれました。素敵なみんなにめぐり合わせてくれたお雛様にも感謝です。

 ひなめぐりは3月15日㊐まで続きます。主要会場の一つ、駅前商店街には今年もメガネをかけたり、化粧したり、ハンバーガーを手に持ったりと、雛人形が町で買い物や食事を楽しんでいるように、各商店が工夫した力作を飾っていますよ。他会場も含め、お雛様を見ながら、私の大好きな海南市をぜひめぐってくださいね。

写真=海南駅の千体雛では、キャラメルの箱を持った人形の数を当てるクイズを実施中です

(ニュース和歌山/2020年2月22日更新)