先月、「みらいワクワク塾」という勉強会でお話しする機会をいただきました。その中で、昨年春から運営しているレンタルスペース「黒江てっとて~旧岩﨑邸」の改修中、夜な夜なしていた作業に、仕事終わりの仲間たちが駆けつけてくれたことを紹介しました。

 すると、ある受講者から、「どうしてあなたには応援してくれる仲間が集まってくるのですか?」と聞かれました。その場で一応回答したものの、言葉足らずだったなと思っていました。

 数日後、たまたま見たテレビ番組「日曜日の初耳学」に釘付けになりました。ゲストは経営不振だったUSJをV字回復させた森岡毅さん。勉強会で私が伝えたかったことを情熱的に話されていました。「自分がやりたいこと」「仲間がやりたいこと」「社会に求められていること」の3点が重なり合う時、大きな応援が得られる。人も会社も共同体も強くなれる。その目的に力を集中させることがより好ましい行動になる──。要約すると、こんな内容。そっか、私が応援される理由はこれなんだと腑(ふ)に落ちました。

 このほか、団結力に優れた日本人は、人のために強い力と勇気を持てること、さらに得意なことを伸ばせる環境と、不得意なところを補い合える環境をつくっていければ最強だとも語っていました。

 さて先日、レンタルスペースを使用するため見学に来た女性がいました。黒江のノスタルジックな雰囲気が好きで、出店に挑戦したいとのことでした。「失敗したとしても…」と言葉にされていたので、「私には失敗という概念がなくて」とお伝えしました。行動に結果がついてくるだけで、結果をより良いものにするための経験を積んでいけばいいんじゃないかと。

 私は背伸びをしながら経験を重ね、できることを少しずつ増やしてきました。道が2つあればワクワクする方を選びます。直感で決めたことはどんなに大変でも頑張れます。自分のやりたいことはきっと内側にあって、その内側と向き合うのがホントは一番しんどいと思います。でも、その先に心躍ることが眠っている気がします。

 ワクワクしながら挑戦する人が増えてほしいな。それを応援し合える環境をつくっていきたいと思います。

黒江コンシェルジュ 瀬戸山江理(毎月第2土曜を担当)

(ニュース和歌山/2023年2月11日更新)