和歌山市栄谷に5月、オープンした「スキレッタ スキレッテ」は、鋳鉄製の小さなフライパン、スキレットを使った料理を提供する。直径16㌢の鉄板に盛りつけられた肉料理がインターネット上で話題を呼んでおり、マスターの上田隆史さん(40)は「フォトジェニックなだけでなく、健康面にも配慮し、見ておいしい、食べておいしい料理を届けます」と笑顔を見せる。

インスタ投稿千件

──小さなフライパンに料理がぎっしり。食欲をそそります。

 「スキレットは元々、キャンプで使われていた調理器具。食材をじんわり温め、お客さんが帰られてから食器を引き上げるときまで温かいくらい保温性が高いんです」

──ステーキやハンバーグと肉料理が魅力です。

 「手軽に肉を味わえるよう、サーロイン、ハンバーグ、ソーセージをそろえます。一番人気は牛ハラミステーキ。ボリューム満点で、肉は柔らかく、タマネギやしょうゆなどで作る自家製ソースと相性抜群です。ソースをかけると、おいしそうな音と香りが立ちます」

──こだわりは。

 「部位ごとの焼き方を肉の専門家から学び、表面だけ焼き色をいれて中は赤身が残るよう、ジューシーに仕上げます。インスタグラムなどのSNSをはじめ、インターネットの口コミで店を広めようと、写真映えも意識しています。スキレット料理は肉に緑、赤、黄色の野菜を添え、ハンバーガーやパンケーキもあります。モクテルというノンアルコールカクテルは、みかんを丸ごと入れたり、ハーブの葉を飾ったり。一眼レフカメラで撮る人もいて、インスタグラムに1000件近く投稿してくれています」

心身とも健康に

──料理人への道は。

 「和歌山北高校を卒業し、大学時代にアルバイトをした飲食店で接客業に目覚めました。お客さんの『おいしい』と喜ぶ笑顔にやりがいを感じ、その店へ就職、20年ほど働きました。しかし今年3月、心臓の病気に突然襲われました。手術は成功し、改めて人生について考えました。一度きりの人生、挑戦しようと、今の店で働くことにしました」

──病気の経験は料理に生かされましたか。

 「健康に気を配り、サラダバーは、ポテトサラダや栗カボチャのクリーム煮など惣菜に力を入れています。新鮮な野菜をトッピングし、肉と野菜、両方をバランス良く食べてほしい。このほか、リンゴ酢やデトックスウォーターもあります。心も体も笑顔になれる、幸せいっぱいの料理をスキレットに乗せていきます」

【スキレッタ スキレッテ】
和歌山市栄谷174-1
ランチ=11:00〜14:00
カフェ=14:00〜17:00
ディナー=17:00〜22:00
不定休
☎073-488-3260

(ニュース和歌山/2018年9月12日更新)