クリスマスを病院で過ごす子どもたちにプレゼントを贈るチャリティイベント「和歌山サンタ☆ラン」が12月1日㊐、和歌山城で開かれます。参加費の一部を贈り物の購入費用に充てる催しで、初開催の昨年は1300人が集まりました。第2回を控え、実行委員会事務局長の川﨑佳司さん(58)に思いを聞きました。

病と闘う子のために

──サンタラン、和歌山では2回目ですね。

 「発祥はイギリスです。日本では2009年に大阪で始まり、今は東京、長崎など全国10ヵ所ほどで開かれています」

──和歌山で開くことになったのは?

 「2年前、和歌山大学附属中学校の同窓生たちが大阪のサンタランに参加しました。闘病中でクリスマスも病院で過ごす子どもたちのために、おもちゃなどを買って贈る趣旨に賛同したのもそうですが、単純に参加して楽しかったことから、和歌山でもできないかと提案がありました。私は参加していませんでしたが、テレビで特集を見ました。プレゼントをもらった子が恐る恐る箱を開け、中身を見て驚き、そしてうれしさいっぱいの表情に変わる。その輝く笑顔にやられました。実行委員会を立ち上げたのは昨年2月。メンバーは医師や会社員、あと主婦が多いですね」

──昨年の第1回は。

 「500人ぐらいを見込んでいましたが、1300人が集まってくれました。和歌山市を中心に紀南、大阪からも来てくれました。どれだけ集まるか不安で一杯でしたので、ありがたかったです」

 

届ける勇気・希望

──開催後は。

 「日赤和歌山医療センター、和歌山ろうさい病院、県立医科大学附属病院、海南医療センターで入院中の子一人ひとりにプレゼントを届けました。今年も同様で、さらに小児病棟にあるプレイルームでみんなが見られるアニメのDVDなども贈る予定です」

──そのひげ、本当のサンタみたいです。

 「普段は2、3㍉なんですが、昨年も今年も、8月からそっていません。おかげでサンタ姿の私を見つけたら、みんな手を振りながら寄って来て、『写真を撮ろう』と言ってくれますね」

──今年も多くのサンタが集まるといいですね。

 「以前、他府県のサンタランでプレゼントをもらったことのある子が元気になり、昨年、勇気、希望をもらったと参加して、プレゼントする側に回ってくれました。天守閣まで登りますが、車いすの方、障害のある方にはやさしいルートもあります。普段、支えられることの多い人も支える側になれるのがサンタラン。そんな経験から芽生えた小さな自信が、参加した皆さんの何かプラスになればうれしいです」

 

和歌山サンタ☆ラン

 12月1日㊐午前11時、和歌山城西の丸広場集合。
 サンタの衣装で天守閣まで歩く。最後に西の丸広場で大もちまき大会。衣装代込みで3000円、学生2000円、3歳〜小学生は帽子のみで1000円。ファミリーマートチケット販売機で発売中。
 詳細は和歌山サンタランHP

(ニュース和歌山/2019年11月16日更新)