年齢、結婚歴にかかわらず挑戦し続ける〝カッコいい女性〟を応援するコンテスト「ミセス・オブ・ザ・イヤー」の世界大会が4月6日㊌~10日㊐、東京で開かれます。昨秋の和歌山大会で優勝、続く日本大会で入賞し、和歌山県から唯一、出場するのが、社交ダンスインストラクターの岡本知春さん(39)です。

決断は2週間前

──「ミセス・オブ・ザ・イヤー」とは?

 「外見、内面の美しさや挑戦していることをスピーチやウォーキングでアピールするコンテストで、2020年に始まりました。昨年の日本大会は99歳の方もいらっしゃいました。〝ミセス〟とありますが、未婚者も参加でき、私は結婚歴のない30歳以上が対象のゴージャス部門に出ました」

──なぜ参加しようと?

 「和歌山大会のスポンサーをされている方に勧められたのがきっかけです。昨年10月の本番まで2週間と迫っていたものの、大会を通じて女性が自身の可能性に目覚め、終了後に地域の未来を担うリーダーとなって社会に貢献していこうとの趣旨に共感し、決めました。おかげさまで優勝でき、翌11月には日本大会で、幕張メッセのステージに立ちました。グランプリ、準グランプリに次ぐ審査員特別賞の1つ、シャイニングスマイル賞をいただき、世界大会出場権を得ました」

挫折、そして挑戦

──仕事は?

 「社交ダンスの指導です。小さいころからクラシックバレエ、大学に入ってからはヒップホップやアクロバットを習いました。プロダンサーを目指し、大学時代は色々なオーディションに参加していた中で、足に大ケガを負ってしまい、夢をあきらめざるを得ませんでした。その後、24歳の時に出合ったのが社交ダンスです。アマチュアとして続け、4年前にはプロのインストラクター資格を取得し、選手としても大会に出場しています」

──大ケガが転機になったんですね。

 「ミセス・オブ・ザ・イヤーのスピーチでは、私のように大きな挫折を経験した人も、新たな生きがいを見つけて前向きに挑戦してもらいたいとの思いを伝えてきました。また、この大会はSDGsが掲げる目標の1つ、『ジェンダー平等の実現』が目指すところです。社交ダンスの世界では男女ペアとして級が付くんですが、ペアを解消すると、男性にはその級が残るのに対し、女性はまたゼロからスタートしなければなりません。女性ダンサーの地位向上も訴えています」

──世界大会はいよいよ4日後です。

 「自然豊かで、人があたたかい大好きな和歌山についてもスピーチに盛り込み、世界へ発信したいと思っています。8月の和歌山大会は裏方としてかかわります。昨年の和歌山大会で入賞した皆さんとは和歌山城の清掃を始めています。今後も地域のためにできることを考え、今年の大会出場者へ良い形でバトンをつないでいけるよう、活動していきたいですね」

ミセス・オブ・ザ・イヤー和歌山大会

 8月7日㊐、和歌山市七番丁のロイネット。年齢や結婚歴で4部門に分け実施。入賞者は9月に東京で開かれる日本大会に出場できる。7月10日締め切り。参加費など詳細は「ミセス・オブ・ザ・イヤー」HP。和歌山大会事務局(090・8127・1018)。

(ニュース和歌山/2022年4月2日更新)