昨秋開催したきのくに線駅マルシェの第2弾があす5月14日㊐、海南市の加茂郷駅、下津駅、有田市の初島駅で開かれます。無人駅ににぎわいをと、飲食、物販の出店、子ども向けの催しを実施。JR西日本の職員で、実行委員の浦川賢一郎さん(44、写真左)、坂口友規さん(33、中央)、上田麻維さん(39、右)、に思いを聞きました。(文中敬称略)

7千人が来場

──イベントの狙いは?

上田「新型コロナの影響で、元々利用者の少ない無人駅が、これまでにないほど寂しい状況になりました。何とか足を運んでもらい、駅だけでなく、町全体が活気づけばと昨年10月、第1弾を有田市の初島、箕島、紀伊宮原の3駅で開催。延べ7000人近い来場者があり、駅周辺に住む人たちは『こんなに人がいるのを初めて見た』とうれしそうでした」

──どんな内容ですか?

坂口「今年はしらす専門店、カフェなどの飲食、子ども服や食器といった雑貨の計46店が駅内外に出ます。私たちは子ども向けに、昨年好評だったJRの駅員体験や制服を着られる記念撮影会に加え、線路点検時にレール上を走る軌道自転車の乗車会を実施します」

──会場は?

浦川「前回と同じ初島駅のほか、海南市の加茂郷駅、下津駅で初開催します。『下津でもやってほしい』とのリクエストに応えました。駅周辺に住む人たちと話すと、『昔みたいに周りが盛り上がりそうやね』と喜んでくれました」

電車を使おう

──前回の反響は?

坂口「電車の利用者数が目に見えて増えたわけではないですが、『久しぶりに乗ったら快適だった』『子どもが初めて電車に乗って楽しそうでした』との声が届きました」

上田「また、今年のイベントを告知すると、『どの駅でやるの?』『楽しみ!』との反応もありました」

──今後は?

上田「できればこれからもイベントを継続し、きのくに線の無人駅22駅すべてでの開催を目指します。地域の方々と協力して、沿線を盛り上げたいですね」

浦川「そしてこれを機に、県内を旅行する時、車では無く電車を使おうと考える人が増えてくれればと願っています」

きのくに線駅マルシェ

 5月14日㊐午前10時~午後3時、加茂郷駅、下津駅、初島駅とその周辺。和歌山市のカフェ、マーケットワカヤマや北欧雑貨店のコルバプースティ、海南市の書店オールドファクトリーブックス、九度山町のおむすびスタンドくどなど県内の飲食、雑貨店が出店。また、鉄道関連の子ども向けイベントも。詳細はインスタグラム「きのくに線駅マルシェ」で検索。※専用駐車場がないため、来場は電車で。

(ニュース和歌山/2023年5月13日更新)