小学生スプリンターが全国を舞台に躍動した。8月19日に神奈川県の日産スタジアムで開かれた「全国小学生陸上競技交流大会」。男子4×100㍍リレーで紀の国アスリートクラブ(AC)が優勝し、男子5年100㍍で和歌山陸上クラブの竹田怜央(れお)選手(和歌山大学附属小)が3位に入った。いずれも予選、準決勝、決勝と走る度にタイムを上げ、目標の表彰台で笑顔を輝かせた。

 

400㍍リレー 紀の国AC優勝

 リレーで頂点に立ったのは、6年の松村泰知選手(宮前小)、福島直樹選手(楠見小)、川尾春翔選手(大東小)、須佐見容平選手(藤並小)、5年の鷹巣光希選手(藤戸台小)。

 予選は50秒45、準決勝は50秒20で勝ち進み、決勝は全チーム中、唯一、50秒を切り、和歌山県小学生新記録となる49秒97を出した。アンカーの福島選手は「トップでバトンをもらい、だれにも抜かされないよう力をふりしぼりました」。第2走者の松村選手は「優勝したこと、県記録を更新したこと、今までやってきて良かったなという思い。様々な喜びがありました」と笑顔を見せる。

 紀の国ACの内田敏夫会長は「優勝できた最大の要因は、8月の世界陸上で銅メダルを獲得した日本男子チームに勝るとも劣らないバトンパス。1人の選手が走っているかのように、流れるようにバトンがつながりました」と目を細める。

 メンバーが次に掲げるのは48秒台。さらに川尾選手、須佐見選手、鷹巣選手は「将来は100㍍で9秒台が目標」と大きな夢を描く。

写真=和歌山県新記録での全国制覇に笑顔を見せる紀の国ACのメンバー

 

5年100㍍ 竹田選手が3位


  男子5年100㍍3位入賞の竹田選手(写真)。大会前の自己ベストは13秒70だったが、今大会、早速、予選で13秒49と更新すると、準決勝は13秒33、決勝は13秒19と、1日で0・51秒も縮めた。

 竹田選手は「自分よりタイムの良い選手を抜くイメージで走ったのが良かった。疲れがあった決勝も自己ベストを出せたのはびっくり」。和歌山陸上クラブの山本宜史(のりふみ)代表は「後半、70㍍を過ぎてからの走りが素晴らしかった。他の選手が落ちてきたときに伸びていきました」と振り返る。

 大会前の全国ランキングは11位ながら、急成長で3位に食い込んだ竹田選手。「来年は、今回優勝した奈良の選手に勝ちたい。将来はオリンピック出場が目標です」と意気込んでいる。

(ニュース和歌山/2017年9月9日更新)