労働局 初の養成講座

 精神障害、発達障害者が職場で働きやすくなるよう、同僚や上司が理解し支える「精神・発達障害者しごとサポーター」の養成講座が9月12日、和歌山市黒田の和歌山労働局で初めて開かれ、和歌山県内企業の人事担当者ら26人が参加した。

 障害者の就職件数は年々増えており、県内では2006年度、精神障害者の新規求職者が140人、就職者が51人だったのに対し、16年度は新規求職者493人、就職者は263人と10年で大幅に増えている。

 しごとサポーターは厚生労働省が進める取り組みで、今年度中に全国2万人の養成を目指し、各地で講座が開かれている。今回はハローワークで精神障害者の雇用相談に応じる中北千寿さんが障害の種類や接し方を解説した。

 「障害がある人は『おはよう』『こんにちは』の替わり目が分からず不安になる場合がある。率先してあいさつすると安心してもらえる」「注意するときは肯定的な言い方を交えて話して」と説明。「人間関係やノルマは障害の有無にかかわらずストレスになる。身近な人や家族にストレスがかかりすぎていないか気遣って」と呼びかけた。

 受講した紀の川市の板金業の女性は「将来的に精神、発達障害者の雇用を考え参加しました。実際の悩みや支援方法は参考になりました」と笑顔。和歌山労働局職業対策課の加茂克巳課長は「受講者が正しい理解を職場で広め、温かく見守る応援者になってほしい」と期待している。

(ニュース和歌山/2017年9月23日更新)