和歌山市の紀の川以北エリアに水道水を送る唯一の六十谷水管橋が10月3日午後4時ごろに崩落。同市の4割近い約6万戸が断水し、約14万人の生活に大きな影響が出た。尾花正啓市長は4日夜の会見で、水管橋近くの六十谷橋に仮設の配水設備を設置すると発表。9日早朝の断水解消を目指している。(情報は10月5日現在)

 市によると、六十谷水管橋は1975年に完成。直径90㌢のパイプ2本を使い、加納浄水場からの水道水を市北部へ送っていた。2023年に耐用年数の期限を迎えるが、6年前に耐震化工事を行っており、尾花市長は「大きい地震が来ても大丈夫なようにしっかりやっていた。老朽化が落橋につながったとは考えられない」と説明した。

 断水の影響を受け、北部地域の小・中・高校は休校やオンライン授業になった。また、市は4日以降、小学校22校、中学校7校に給水車を配置し、紀の川以南の各コミセンに応急給水所を開設。さらに各支所や連絡所、西庄、市小路、福島の都市公園など計26ヵ所に仮設トイレを設けて対応した。

 最新の情報は和歌山市役所HPで。

(ニュース和歌山/2021年10月9日更新)