紀美野町のブドウハゼ産業を復活させたいと、りら創造芸術高校生が考案した化粧品「オーガニックマルチバーム キノミノリ」が9日、100個限定で発売された。中心メンバーの一人、3年の髙井遥香さんは「2年生の時に2人で始め、卒業ギリギリで商品化できました。地域にあるブドウハゼが、こんなに価値があると地元の人に知ってほしい」と声を弾ませる。

 ブドウハゼは同町で突然変異し誕生したウルシ科の植物。実を搾って作るハゼロウは和ろうそくの原料で、白く精製した白ロウは舞妓の化粧下地や、力士の髪を結う油に使われる。同町では江戸時代から昭和初期まで盛んに栽培されていた。

 一昨年、原木が県天然記念物に再登録されたのを機に、同校生がブドウハゼの白ロウを使った商品開発を始めた。昨春、試作品ができ、10月末、活動を知った大阪の会社が製造を引き受けてくれることになった。

 材料は和歌山産にこだわり、ブドウハゼの白ロウ、米油に加え、香料は高校生が作った蒸留装置で町木の榧(かや)の実から抽出した精油を使う。すっきりとした香りが特徴で、3年の深澤野々花さんは「天然素材のため、手荒れやアトピーに悩む人も安心です。製造を継続するためにも、地域ビジネスになれば」と願っている。

 3500円。申し込みは件名に「キノミノリ希望」と書き、名前、電話番号、個数(2個まで)をメール(lyra@lyra-art.jp)。詳細はHP(「オーガニックコスメ りら工房」で検索)。

写真提供:りら創造芸術高校

(ニュース和歌山/2022年3月12日更新)