チーム勝たせられる捕手に 〜 常に「愛される選手」を意識
千葉ロッテマリーンズ 松川 虎生さん(18)
昨秋のドラフトで市立和歌山高同期の小園健太投手（横浜ＤｅＮＡ）とそろって１位指名を受け、マリーンズ入りした松川虎生捕手。オープン戦で大活躍し開幕スタメンをつかみ取ると、４月10日には佐々木朗希投手を冷静かつ大胆にリードし、完全試合を演出した。オールスターにもファン投票１位で選ばれた松川捕手が、野球への思いを語り、球児たちにエールを贈る。 （敬称略）
朗希の完全試合 強気リードで演出
Ⓒ千葉ロッテマリーンズ
── 高卒１年目捕手の開幕スタメンは史上３人目。プロでやっていける手応えはいつごろからですか。
松川 手応えは正直まだありません。本当に運良く一軍でプレーさせて頂き、感謝しています。早く実力で戦力と見てもらえるようになりたいです。
── さらに伸ばしたい長所、修正したい短所は。
松川 右方向へのバッティングを高校時代から意識してやってきましたので、プロでも変わらず伸ばしたいです。また、短所ということではないですが、全体的にまだまだ実力不足を実感しています。
── 投手をリードする上で特に意識することは。
松川 投手それぞれの良いところを少しでも引き出せるように、常に考えています。佐々木投手が完全試合を達成した時はストレートもフォークも冴えていたので、一人ひとりと強気で勝負する事を心がけました。
── 中高６年間バッテリーを組んだ小園投手から学んだことは。
松川 試合中に通用するボールを見極め、自分の状態を加味して修正していく力が本当に優れており、見習っていました。
チームプレーの素晴らしさ実感
Ⓒ千葉ロッテマリーンズ
── 高校時代に捕手として、キャプテンとして重視してきたことは。
松川 どちらも周りをしっかり見ることが重要だと思いますので、そのあたりはすごく意識していました。特に、キャプテンをやらせてもらったことで考え方が変わりました。自分で考えて練習することや、周りを見てプレーすることというのは今も胸に持っています。初心を忘れず、謙虚に今後も取り組みたいです。
── 和歌山の後輩たちに伝えたい野球の魅力は。
松川 １プレー１プレー流れがあるので、一人では勝てないですし、チーム一丸、束になって戦うことが勝利につながります。チームプレーの素晴らしさが、野球選手の最大の魅力です。高校野球はやっぱり甲子園というのが最大の目標なので、そこも大きな魅力だと思います。とにかく全力でやってほしいです。
── 座右の銘は「愛される選手」です。
松川 （中学硬式野球チームの）貝塚ヤング時代に、川端末吉監督から頂いた言葉です。チーム一丸になって戦うためには、愛されることが大切だと考えていますので、常に心の中でそのことを思いながらプレーしています。
── 登場曲はＢＡＮＴＹ ＦＯＯＴの「交差点」です。
松川 今、自分の中ではまっているもの、気持ちが昂るものを選んでいます。
── 理想の選手像は。
松川 とにかく、試合で「チームを勝たせられる捕手」になりたいです。
── ありがとうございます。今後、さらなるご活躍を願っています。
【松川捕手プロフィール】
2003年10月20日、大阪府阪南市出身。中学時代は小園健太投手とヤングリーグ日本選手権で優勝でし、共に進んだ市立和歌山高校では21年のセンバツに出場。強打の捕手として注目を浴び、千葉ロッテマリーンズからドラフト１位指名された。
（ニュース和歌山／2022年7月9日更新）
