友達ゼロで放置していたフェイスブックに友達申請が来た。学生時代、同じ下宿に住んでいた友人の名。本人しか分からない質問を投げ確認し、先週、25年ぶりに再会した▼転職や引っ越しで疎遠になっていた。見た目は変わっても会話の息は昔通りで、あっという間に時間が過ぎた▼当時住んでいたのは、トイレはくみ取り式、風呂も週3回順番に入る昔ながらの下宿で、家賃はたった1万3千円。大家のお婆さんがほうきを手に玄関前に立ち、学生に目を光らせていたのは困ったが、病気など困った時は学生同士助け合った▼聞けば、今、学生の住居は管理会社が間に入り運営するマンションが大半となり、大家さんや学生同士の家族的なかかわりはほぼないらしい▼そういう意味で昔は良く、今は寂しい…と思いかけ気づく。こうして友人と再会できたのもネットの力。古き良きかかわりもネットに支えられ残ったとなると、ただ昔を持ち上げるのは真実の半分になる。つくづく時代の評価は難しい。 (髙垣)