娘が通う幼稚園で運動会が開かれた。小さな身体を目一杯使って躍動する姿に感動し、思わず応援に熱がこもった▼近年、運動会の姿が変わりつつある。小学校では、保護者が来られない子への配慮として弁当は家族と食べず教室で済ませたり、授業時間確保のため午前中で終わったり。それぞれ事情はあるものの、年に1度、学校で過ごした家族団らんの時間が失われつつある状況は残念だ▼所属する青年団体で以前、防災運動会を開いた。担架リレーなど災害時に役立つ動作を取り入れた種目をこなす。初対面の人同士でも息を合わせ、助け合えばすぐに打ち解けられた▼運動会活性化に向け提案。学校と自治会合同で開いてはどうか。校区で暮らす卒業生や住民も参加でき、地区単位で昼食、防災運動会の種目もあれば住民の参加動機につながる。隣近所との絆が深まれば、普段から子どもたちを見守る大人も増えるはずだ。学校で開く運動会を、地域の行事として根付かせることの意味は大きいように思う。 (林)

(ニュース和歌山/2018年9月29日更新)