近年、和歌山市のまちなかが少しずつ活気づいています。最近だと6月13日放送のNHK「ギュギュっと和歌山」で、ここ1、2年の間、大新公園周辺にできた飲食店3店が取り上げられていました。

 この他にも、和歌山城の外堀にあたる市堀川の北側エリアや、まちなかの貴重な緑の空間である本町公園、月1回、朝ごはんマルシェが行われている北ぶらくり丁など、一度は衰退したエリアにある遊休不動産を活用して新しいお店が開店したり、イベントが行われたりしています。

 そのきっかけの一つ、「リノベーションスクール」をご存知でしょうか。全国で開催されている取り組みで、2015年に教育手法が「グッドデザイン賞」を受賞。現在、県内では和歌山市だけで実施されています。

 「リノベーション」との言葉はついていますが、主旨は、遊休不動産活用のための事業企画ビジネススクール。これからの地方での商い・暮らしを考える短期集中型実践教室です。受講生6~8人が1チームとなり、実在する不動産の事業計画を2日間で考え、3日目に不動産所有者に向けて発表します。夢だけを描く計画では許されず、収支計算やテナントリーシング(店舗・企業誘致)まで現実的に考えるため、過酷な3日間となりますが、先述のまちなかの盛り上げに貢献している方々は、このスクールや講演会に参加された方が多くいます。

 2020年にスクールの舞台をまちなかから移し、今回も南海加太線エリアの活性化を目指します。もはや沿線住民が減っていくことは止められませんが、元住金、現日本製鉄の縮小も踏まえた上で、今後の同エリアのあり方を考えます。

 開催日は11月18日㊎~20日㊐。これに先立ち、9月10日㊏にまちづくり講演会「わたしごとの楽しい郊外暮らし~得意なことからはじめる小さな商い」が行われます。講師は埼玉県杉戸町で、地域の小さな仕事づくりからデザイン、まちづくりまで実践している矢口真紀さんです。

 まちの衰退を食い止めるには、社会貢献を考える不動産所有者と、新たなチャレンジを行う若者や、社会経験を積んだ中堅世代が必要だと思います。リノベーションスクールはこの三者に学びの場を提供しています。

WEBメディア「ワカヤマデイズ」運営 武田 健太(毎月第3土曜担当)

(ニュース和歌山/2022年8月20日更新)