みなさん、しらすは好きですか? 熱々ご飯にのせて食べるとおいしいですよね。和歌山県は捕れる量では全国で8番目、食べる量は和歌山市がなんと全国1位。これから夏にかけて旬を迎えるしらすについて、和歌山市の和歌浦の漁師、横田邦雄さん(写真中)に聞きました。

写真上=和歌浦湾産しらすの「わかしらす」

 

港ですぐ加工

 しらすは体に色がないイワシやアユなど魚の子どものことで、和歌浦湾ではカタクチイワシの子が捕れます。和歌浦では江戸時代から漁が行われ、今も昔も港で加工しています。
 
 朝の5時半から海に出て、魚群探知機を載せた案内役の船と網を引く2隻の船、合計3隻でしらすを捕まえます。秋にもたくさん捕れます。

 かかったしらすは船の中ですぐに氷で冷やします。1匹1匹が小さく、傷みやすいため、急いで港に帰り、工場でゆでます。「ゆでるまでの時間が短ければ短いほど新鮮でおいしくなります」

 大きな鍋でゆでたしらすは「かまあげしらす」、ゆでた後、外で乾燥させたものを「ちりめんじゃこ」と呼びます。骨や歯を強くするカルシウムやビタミンがたくさん含まれていて、体に良い食品です。

 

丼や天ぷらで

 そんなしらす、どうやって食べるのがおいしいのでしょうか。

 「かまあげ」はしょう油や大根おろしと一緒に食べたり、そのまま温かいご飯に、しそ、梅干し、ノリを乗せて丼にしたりと手軽に楽しめます。また、生のしらすは千切りにしたニンジンと三つ葉を加えて天ぷらにするのがオススメです。「乾燥させてうま味がつまったじゃこは漬物に入れてもおいしいですよ」

 栄養満点でたくさんの楽しみ方があるしらす。和歌山の旬をぜひ味わってください。

(ニュース和歌山/2020年5月9日更新)