4月6日開始の「和歌山謎解き代行社」。読者の皆さんから寄せられた地元・和歌山に関する疑問・質問を、編集部が調査し、お答えいたします!

 第1回目の疑問は、和歌山市のY・Aさんから届いた「和歌山ラーメンの店で、〝丸〟や〝まる〟がついたり、○の中に漢字が入ったりする名前が多いのはなぜ?」。

 確かに、和歌山市観光協会が作成した「和歌山ラーメン 味めぐりまっぷ」(写真)を見ても、丸は目立ちますね…。いったいなぜでしょう?

 

………………………………………………………………………

 

 答

丸髙の味を目指した人が店名もならったから

 「和歌山謎解き代行社」に届いた質問「和歌山ラーメンの店で、〝丸〟や〝まる〟がついたり、○の中に漢字が入ったりする名前が多いのはなぜ?」。その答えを求め、和歌山ラーメンに関するホームページを1994年から昨年まで開設していた和歌山大学システム工学部の床井浩平准教授に聞きました。

 「それは戦後、人気の丸髙さんに作り方を教わった人たちが独立し、店名に丸をつけたからですね」。昭和20年代、屋台で中華そばを提供していた丸髙は客が一際多く、この店で働いたり、手伝ったり、また丸髙の味を目指したりした人たちが独立した際、店名も丸髙にならった。その結果、今も〝丸〟がついた店が多いとのことです(丸髙にルーツがなくても、丸がついている店もあります)。

 丸髙は、今も和歌山市友田町の柳通り沿いに店を構える老舗です。2代目、高本英一さんによると、昭和15年(1940年)に和歌山市の高松地区で英一さんの父、光二さんが創業しました。床井准教授が知るところでは、作り方を惜しむことなく教えたそうですが、英一さんは「戦後の食べるものに困っていた時代。中華そばでみんなの生活が少しでも良くなればと思ったんじゃないでしょうか」。

 中華そば=和歌山ラーメンを求め、全国から多くの観光客が和歌山を訪れる昨今。光二さんが大切なレシピを独占せず、みんなに教えたことが、現在の貴重な観光資源へとつながったんですね。

写真=80年の歴史を持つ丸髙の中華そば

 

和歌山謎解き代行社

 「和歌山県民文化会館前のポストはなぜ青い?」「〝和歌浦〟と〝和歌の浦〟、どっち?」など、和歌山に関する素朴な疑問を、ニュース和歌山編集部へお寄せください。
◎郵送:〒640・8570ニュース和歌山編集部「謎解き代行社」係
◎メール:nwtoko@nwn.co.jp

(ニュース和歌山/2019年4月6日更新)