怖さ:1
山の妖怪
出没地域:和歌山県全域

 南方熊楠は大正3年に書いた『紀州俗伝』に、栗鼠は魔物であり、一匹殺すと辺り一帯に多くの栗鼠が現れるのだと、田辺市中辺路町兵生(ひょうぜい)で聞いた話として載せている。また安堵山付近では獣の中の山伏で、魔法を知るとも伝わる。これは栗鼠が尾を上げて頭に戴くその姿が、笈(仏像やお香、経文など、修行に必要なものを納める箱)を背負い、頭巾をかぶっている山伏の姿に似ていると考えたからだとしている。かわいらしい栗鼠が魔物だとは思いにくいが、小さな両手を合わせて木の実などを食べる仕草が、何か熱心に拝んでいるようにも見えるのは僕だけだろうか?

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(ニュース和歌山/2020年9月26日更新)