怖さ:2
海の妖怪
出没地域:白浜町

 甲羅法師とは白浜町で河童のこと。昔、白良浜を根城に悪さばかりをする甲羅法師がいた。特に強そうな男を見れば、相撲を挑んでくる。ある日、彦左という若者と相撲をしたところ、あっさり皿の水をこぼされ、捕らえられてしまった。甲羅法師は「助けてくれ」と懇願したが、これまでの悪事を知る彦左は「今後、白良浜の砂が黒くなり、沖の四双島に松の木が生えるまで、浜には上がってはいけない」と約束させた。甲羅法師は二度と陸に上がることはなかった。この話にあるように、河童は川や池などの淡水に棲むものだけじゃなさそうだ。

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(ニュース和歌山/2022年6月18日更新)