《回答者》
◆消化器外科・一般外科
福外科病院
消化器外科専門医
大腸肛門病専門医
消化器病専門医
福 昭人院長
脱腸（そけいヘルニア）は時間とともにどんどん大きくなり、目立ってきたり、痛みで日常生活に支障を来したりします。さらに進行すると、硬く腫れて戻らなくなり、激しい腹痛や吐き気などの症状が出る「嵌頓（かんとん）ヘルニア」となり、脱出した腸が元に戻らず、腐ることもあります。
治療は手術が原則です。最近では、おへその近くを５㍉程度切開し、腹腔鏡という内視鏡を入れ、おなかの中から腫れている部分を治療する腹腔鏡下手術が主流です。従来の切開法は、病巣部の皮膚を約４㌢切開して修復しましたが、これに比べて腹腔鏡下手術は痛みが少なく、再発率も低いため、一般的な治療となりつつあります。短期滞在型手術の施設基準を厚生労働省に届けている医療機関であれば、日帰り手術が可能です。
まずはかかりつけ医に相談し、消化器外科専門医を紹介してもらいましょう。消化器外科専門医は、日本消化器外科学会のホームページで検索できます。
（ニュース和歌山／2024年1月27日更新）
