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 中心市街地を舞台にしたイベントなどの主催者が集まり、活動を語るフォーラム「和歌山市のまちづくりの今、そして未来~5人の仕掛け人が見たワカヤマ最前線」が3月5日に同市で開かれ、81人が耳を傾けた(写真)。

 再開発の計画が進む南海和歌山市駅周辺の研究に取り組む和歌山大学観光学部の永瀬節治准教授が、地元と大学が一体となって昨年9月に実施した社会実験や、隔月で開くワークショップについて説明。大学や商店主だけでなく、地元住民を交えて議論を進めることの重要性を話した。

 パネルディスカッションでは、まちづくりへのかかわり方について、市民をどう巻き込んでいくかを議論した。ぶらくり丁でビールフェスを開いた建築士の小賀善樹さんは「まちづくりは偶然出会った人同士で始まる。人に任せず、関心があれば小さなことでも始めるといい」、若者主体のイベントを開く和大生の小幡和輝さんは「『こんな学生でもできるんだったら自分も』と思ってもらえれば」と力を込めた。

 来場者からの「まちが変わってきた実感はあるか」との問いに対し、ぶらくり丁の空き店舗を利用したリノベーションを進める吉川誠人さんは「『最近、商店街がちょっと変わってきたね』と言われることがある。そういったことを価値の一つととらえている」と話し、新たに開設するゲストハウスや、野菜直売所の計画を紹介した。

 トークを聞いた同市の岡本朋香さんは「具体的な話で分かりやすく、自分もまちづくりに何か参加できるのではないかと思えた。和歌山がもっと楽しいまちになってほしい」と望んでいた。

(ニュース和歌山2016年3月12日号掲載)